内因性の疾患ということ&おせっかいの続き

統合失調症の発症メカニズムは近年、ずいぶん解き明かされつつあるものの、未だ完全にはわかっておりません。

脳内の伝達物質がどうのこうのというレベルのその先。伝達物質が変化すると神経細胞内でどういう変化があるのかというレベルで研究が進んでおります。

で、薬で治るかというと、寛解はすれど治るとは言わない。
再発の恐れが常に付きまとう厄介な病気でもあります。

で、病気とともに障害でもあります。

この障害という概念ですが、色々考え方も変わってきており、
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0805-1.html
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n251/n251_01-01.html
ICFでの生活機能構造モデルというものが提唱されております。
これに、2次的障害、経験としての障害をさらに加えて考える方もおります。

でな、障害と甘えとは混同されがちなんだけれど、
甘えってのは社会から見た場合にどうのこうの言えるわけで、
本人が甘えてるってのは社会の側が言うことなわけです。

本人が自分を甘えてると思うとき、どういう感情が起こるかは人それぞれだとは思いますが、なんに甘えてるかと考えれば、周囲、すなわち社会に甘えてるという事になります。

ICFでいうならば、活動と参加に「障害」が生じている状況なのかな?
多因子の絡み合い、ことに周囲の環境に大きく左右されます。

精神障害者に対して「ストレングス・モデル」っつーて良い所を積極的に伸ばすことで回復していこうって考えもあるよ。

障害者のエンパワメントには、本人と環境と両者の側からのアプローチが考えられるんだけれど、本人の側から一方的にポジティブになろうっつーても10年単位で固定しちまってるんだからそりゃつらいですわ。
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/kousei/h17happyo/houkoku02.html

精神障害者は強さと弱さを併せ持っている。

弱いところを強化しようってのはキツイよ。
自分でやる気にならなきゃできるものじゃない。
周りがやる気出せって言ってもやる気がでないのがこの疾病じゃないのかな?

甘えではなくて障害であるゆえ、環境側からのアプローチがもっと・・・と思います。

本人に帰責するのは簡単だけど、それをいっちゃおしめえよって気もするのです。
 
 
 
足が不自由な人は杖を使う。経済的に不自由な人は各種制度を目一杯使えば良いと思います。それが環境側からのアプローチじゃないのかな?
 
 
 
 
努力は出来る人はいいよ。出来ない人はやるせなくなる風潮ってどうかなと思う。

努力すれば報われる?そうかな?そうであってほしい?
努力しなけりゃ成功はしない?
自助努力なしに甘い汁吸うなってか?

世知辛いねぇ。

世の中見渡せば、例外はいっぱいあるけどね。
既得権益が叩かれる昨今ではありますが、
あれって、元々は努力で勝ち取ったものだとすると・・・?
努力しても努力しても奪われ続ける社会なのでありました。

極論だけどね。

 
 
  
 
まあ、妄想はこのくらいにして、仕事に戻りますが、
人間は強くて脆いものだということは肝に銘じておきましょう。

なんでこんなことになってしまったのか?
医学でも自分でもわからないのが内因性の疾患なのでした。
 
 
リハビリは自発的に。自分のやりたいようにやりゃいいじゃん。
他人を追い詰めてまでやらせるこっちゃないと思うけれどね。

2 comments

  1. あつ☆もり says:

    おはようございます。
    環境因子と個人因子がやたらと手厚い匿名希望のあつ☆もりです。
    他人より恵まれてることに気が付きました。
    ずこく勉強になったのでレポートにまとめておこうと思います。
    ありがとうございました。

  2. あさ says:

    >あつ☆もり さん

    おはようございます。

    ・・・とうに承知のくせに・・・。

    いえいえ、煽り耐性を高めねばいかんなと思う昨今でした。
    ズゴック心配なので、赤い彗星は3倍速なのでした。

    他人と比べるのはどうかとおもいますが・・・。

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