おせっかいか倫理的思考か。

ブログ村を散歩していました。

そしたら精神論でうつ病の治し方を説いているブログに出会いました。

ざっと読んでみて、あまりうつ病を理解していない(現代医学的に)と思われる記述があり、何か言ってやった方がいいのかな?とか、筆者の好きなように言わせとくのがいいのかな?とか、頭の中でぐるぐる考え込んでしまいました。

薬物療法ってそんなに簡単に否定していいの?
この方は自分以外のうつ病の方にどのくらい接したことがあるの?
自分の勧める療法(精神論?)での治療効果を正しく検証したの?

私の中で、いろいろ疑問が出てきました。
まるっきり間違いではないのだろうけれど(認知療法とのからみで)
薬物療法を否定するって・・・。

この件のブログの筆者が現代の精神医学をどのくらい把握しているのかわかんないけれど、
書いてる対処法があまりにもうつ病の方を「追い込む」内容なので、心配になりました。

この方、精神科医でもなく、専門家でもないようです。
ゆえに、無責任なことは言えないと書きつつ、
書いたことを信じるか信じないかは読者の自由だと逃げを打ってます。

うまく逃げるなあ。 

で、私自身を振り返ってみますと、精神保健福祉士の資格は持ってはいるけれど、まだまだ勉強不足なのを痛感させられます。今回の件のような、「ちょっとやばくないか?」ってなものに反論する資格がはたして私にあるのだろうか?と、悩んでしまいます。

で、行き詰まったので、原点に帰ってみます。
社団法人日本精神保健福祉士協会の倫理綱領の一部を抜粋します。

>倫理基準
>5.社会に対する責務
>精神保健福祉士は、専門職としての価値、理論、実践をもって、地域および社会の活動に参画し、社会の変革と精神保健福祉の向上に貢献する。

今回、クライエントがハッキリしていないので、他の項目の引用は控えますが、社会に対しての責務はあるわけで、精神疾患の正しい理解を社会から得るために、なにか一言、言っておかなくてはいかんのかなと感じた次第です。

いわゆる、世間一般の認識の延長にあるであろう今回見たブログ。
どうやら自己啓発セミナー系の何かの影響を受けておられるようです。
PSWとして、つっこみ入れないとまずいのかな・・・とか思ったり。
でも、玉石混淆なのはネットの常識でもあるし、情報の選択権は読者側にあるのだけど、しかし、それをタテにしていいものか?

病気になったら医者に行こうよ。
出してもらった薬はきちんと飲もうよ。
それだけのことなのに、なんで精神医療を受ける者は
それができない方が多く見えるのだろう。

ええ、私のおせっかいですとも。各個人の責任なのでしょうし。

向精神薬を特別視することは精神病に対する偏見があるからなのだろうに。
そして、我々、病者は偏見を取り除いてゆく努力をしなければならないのだろうに・・・。

そんなことを思いつつ過ごす午前4時なのでした。

うむ、おもいっきり上から目線だ。

2 comments

  1. amt says:

    ご指摘の問題に対して、amt はこう思います。

    1) 当事者の体験談(当事者が専門家であればなお可ですが)は有用であると思います。
    2) いわゆる精神病三病(統失、躁鬱、てんかん)と違い、うつ病は本当に「うつ病」なのかが問題だったりします
    3) 個人クリニックの5分間診察で、「うつ病」の診断を正しく下すことなど不可能だと思います。

    自分の知人(複数)は、インターネットの無料「うつ病」診断で、自分は「うつ病」であると判断し、最寄りの個人医院にいって、「うつ病」と診断され「抗鬱剤」を長年投与されています。

    amt は理学部出で、ちょっと人間の生理学を齧った程度ですが、あきらかに、彼等は、(文献による)「うつ病」の診断基準を満たさず、激務な仕事をした上で、オープンソース開発プロジェクトのリーダーをしていたりして、見た感じも、鬱というよりは、躁転(それは、双極性障害なのか、それとも、抗鬱剤のために躁転したのかは判りませんが)しているような状態のことが多いです。

    商売優先の街中の精神科クリニックでは、症状が固定した患者に同じ処方を続ける程度のこと以上を望むのは現実として難しく、その結果、精神科医不信、「抗鬱剤」となる当事者が増えるのは当然予想されることです。

    何事にも原因があり、件の「精神論でうつ病の治し方を説いている」ブログを書いているヒトにも、「医療不信」に陥る事情があったのではないかと憶測します。

    理想的な道筋は、総合病院の、症状に応じた診療科の医師の診断を受け、その上で、通常の診療科の所見がないことが確認された上で、それなりの体制を備えた精神科の病院へ紹介状を書いてもらう、という順序だと思いますが、不幸なことに、この簡単なことができる他診療科の医師が少ないのが問題です。

    さて、件の「精神論でうつ病の治し方を説いている」ブログですが、1)精神科医の診断も受けずに勝手に「うつ」だと思っているヒトは、多分「うつ病」じゃないでしょうから「精神論」でいいんじゃないかと思います。
    2) 「不適切な精神科の医師に不適切な治療を受けているヒト」も藪医者のエジキになり続けるよりは、ましではないかと。3) 「難治性うつ病で医療不信に陥いっているヒト」が治療を放棄してしまうような事態が問題ですが、長期に渡り「難治性うつ病」と闘病しているヒトは少なくとも多少の勉強をしているでしょうから、そういうブログには、あんまりひっかからないんじゃないかと思います。

    ということで、実害はあまりないが、色々な課題を示唆しているとは思います。

  2. あさ says:

    >amt さん

    詳しく考察していただいてありがとうございます。

    PSWってのは医療職ではなく、福祉職なので、あくまでもクライエントの主張を尊重する必要があり、今回の件につきましては、首をつっこむのはいかがなものかと少し考えたのですが、とりあえず、なんかひとこと言いたくなったわけです。

    >藪医者のエジキ
    これなんですが、精神科医療ってのは医師との信頼関係も予後に大きく作用しますので、なるほどと思う反面、このブログの内容から、医師とのラポール形成に悪影響がないだろうかとか思うわけです。

    ドクターショッピングをするのはあまり賢いとは思えませんが、藪医者というより、経験の浅い医者は最近増えているようですね。最近、精神科クリニックの開設が多くなっていると何かで読んだ記憶があります。しかも、専門外の医師が精神科を標榜するケースも少なくないとか・・・。

    総合病院での診察は確かに必要ですね。他の疾患の除外を行って初めて精神科での治療は始まるべきでしょうから。でも、実態として、医療はかかりつけ医から紹介状をもって総合病院へという流れを作ろうとしているようで、医療側の対応にすこし疑問を感じたりします。

    一介のブログに人生を左右される方がどれだけいらっしゃるかわかりませんが、とりあえず、放置するのがよろしいのでしょうかね。みなさん、いろんなブログなどを回ってみて、考えるのでしょうから。

    自分自身含めて、ネット上の情報に踊らされないようにするネットリテラシーというのは大切だなと感じた次第です。

    まだ、語るべき点は多いとは思いますが、クライエント自身が考えるべきことなのだと、思いました。少し心配になるところもありますが・・・。そこはおせっかいというものですね。

    丁寧なコメントありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA