よく磨かれた矢印の前で、旅人たちは明るい鈴に背中を押される。だが、道標の裏には、風に削られた別の文字が残っていた。
よく磨かれた矢印の前で、旅人たちは明るい鈴に背中を押される。だが、道標の裏には、風に削られた別の文字が残っていた。
三叉路の広場で案内人はすべての歩みを尊重すると語る。だが柔らかな鈴の音は、いつしか旅人たちの足跡を同じ向きへなびかせていく。
前だけを向く靴を履いた旅人は、三叉路で明るく出発を促す。けれど広場には、結び目をほどく時間や、柔らかな鈴を待つ沈黙も必要だった。
前だけを指す道標のある広場で、旅人たちは鞄の中身を語ろうとする。穏やかな案内の言葉は道を示すが、やがて鞄をほどく時間の大切さも静かに見えてくる。